品質管理004 ~タスク管理 仕事の優先順位を決めよう~

品質管理
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過去、私は仕事量の多さにとても悩んでいました。毎日のように処理しなければならない案件、終わる気がしない長期テーマなど、仕事量が多くなるほど質も低下するような気がしていました。なんで自分ばかり、、、と何度も思っていました。しかし、今ではタスク管理が何であるかを理解でき、全て解決した訳ではないですが、昔ほど同じ仕事量でもあたふたすることが少なくなりました。タスク管理ができるようになれば少しは仕事の悩みが解消するのではないでしょうか?

1.タスク管理とは

TASK(タスク)とは作業、仕事を指します。皆さんはパソコンを使用していて、画面が固まった時に「タスクマネージャー」を立ち上げますよね。タスクマネージャーでは今使用しているアプリが何で、どのアプリがどのくらいCPUに負荷がかかっているかがわかります。これによりパソコンが固まってしまった場合、負荷の大きいアプリを停止させれば、再び始動させることができます。
タスク管理も同じで「タスク=アプリ」と考えると、いまどのタスクを行っていて、どのタスクがどれくらい負荷がかかっているかを知ることで管理ができます。人間もパソコンも基本は同じで、重要なタスクで負担が多くなったり、一度に処理するタスクが多すぎて負荷が大きくなると、人間のパフォーマンスも低下して、簡単なタスクすらもできない画面が固まってしまうような状態に陥ってしまうのです。
タスク管理は上司の仕事と主張する人がいますが、それはタスクをひとつずつしか行えないような作業者の主張であって、複数タスクを同時進行することを求められている人材であれば、タスク管理は自身で行えなければならないです。
ではタスク管理はどのように行っていけばよいのでしょうか?

2.仕事と作業を分解する

タスクは大きく「仕事」と「作業」に分けることができます。仕事とはミッションであり、達成すべき目標です。作業とは行為そのものであり、手順、ノルマが明確です。
サッカーで例えると、、、チームとしては試合に勝利することが求められるミッションです。もし自分がキーパーのポジションであったとすると失点しないことが自身のミッションになります。ここで無失点というミッションを達成するために、守備練習という仕事を行います。
練習にはキャッチ、パントキック、筋力トレーニングなどの練習をし、これが作業になります。しかし、ただ闇雲にいろいろな練習をすれば、無失点という目標が達成できる訳ではなく、練習メニューを考えなければなりません。そのためメニューは自分の弱点、対戦相手の強み、試合までの時間や練習環境を考慮し計画し、実行できなければ仕事(目標)を達成できません。
このように仕事が達成可能な作業までに分解し、進捗管理することがタスク管理になります。

3.仕事の優先順位

いろいろな人材育成セミナーなどに参加すると、仕事の優先順位は「重要性」と「緊急性」の2軸で判断すべきと言われます。下図のとおり、重要で緊急性の高いものが第一優先で行い、次に緊急度の高いものと続きます。

重要性と緊急性で考える

しかし、この方法では筆者の経験上、どんな仕事でも重要性が低いもの、緊急度の低いものでも時間経過とともに、重要性、緊急性が高くなり、第一優先でやるべきタスクになってしまいます。そのため、現状のタスクを分類しているだけで、タスクそのものを分類してはなく、結局やらなければならない仕事であることに変わりはないので、仕事の絶対量は同じで、ただの先送りでしかないんです。

では、どのようにタスクを分類すればよいかは「効果」「難しさ」の2軸の下図で考えるとわかりやすいです。

効果性と難しさで考える


当然、第1優先は「効果」が高く「難しさ」が低いもので、第2優先は「効果」が高く「難しさ」が高いものです。第1優先は難しくないのですぐできて、効果もあるので、何も考えずに「すぐにやる」第2優先は効果は高いのですが、難易度が高いのですぐに取り掛かることができない。なので、すぐに仕事の目的や効果がどれだけあるかをきちんと確認してから取り掛かりましょう。「難しい=効果が高い」ではありませんから、仕事を引き受ける前に確認しましょう。

ここからが少しぶっとんでいると思われますが、「効果」が低いものは「難しさ」に関わらずやらないという選択をします。そうです。「効果」が低いと判断したものはやらなくていいんです。

「おい!おい!サラリーマンなめんなよ!」って言われそうですが、事実そうなんです。
なぜかというと、「効果」が低い仕事は目標達成しても、得する人が少ないんです。むしろそんな人達は存在しない可能性すらあります。タスク自体が気まぐれ上司の思い付きの可能性もあり、時間がたてば、忘れ去られます。強いて言うのであれば、「効果」が低く「難しさ」が低いものは「誰かにやってもらう」「手を抜いて即座に終わらせる」がよいでしょう。

4.作業のスケジュールを決める

上記の選別で仕事の優先順位ができましたね。むしろ「やらない」「とことん手を抜く」仕事が決まったので、本気でやるべき仕事が減ったのではないでしょうか?このやるべき仕事が明確になり、優先順位がわかるようになれば、あとはやるだけですね。
仕事(目標、ミッション)が達成できるための作業を抜き出し、その作業を行うための計画を立てれば、あとは作業をこなすだけですね。
上述したサッカーチームのキーパーということを例にして考えます。
仕事として、与えられたものは「守備練習」「後輩育成」「シュート練習」「ファン獲得」とすると以下のように分類されます。「シュート練習」「ファン獲得」はとりあえず無視ですね。

例:効果性と難しさで考える 

ここでやるべき仕事は「守備練習」「後輩育成」ですね。「守備練習」はキャッチ、パントキック、筋力トレーニングなど、自分の伸ばしたいスキルが分っているためメニューが容易に決められます。なので、このメニュー(作業)を淡々と処理するだけです。しかし難しさが高い「後輩育成」はそうは行きません。

1. 練習メニューを考える
  ↓
2. 練習を教える
  ↓
3. 効果を確認する
  ↓
1. 練習メニューを考える
  ↓

といったように、トライ&エラーを繰り返して、正解に近い方法を探す必要があります。
なので、「後輩育成」のように自分自身ではコントロールが及ばない難しい仕事は定期的な振り返りが必要です。週一でも月一でも良いです。進捗度合いと出来栄えを数値化して確認したり、面談やアンケートなど客観的な意見を得るのもひとつの方法です。

5.まとめ

・タスク管理は仕事と作業に分けることができる
・仕事は「効果性」「難しさ」の2軸で分類する
・効果の低い仕事はやらない、誰かにまかせる
・効果の高い仕事を作業レベルまでに細分化して、スケジュール、進捗管理をする。
・難しい仕事もスケジュール通り作業をするが定期的に振り返りをして、作業内容を再検討する

どうでしたか?タスク管理と聞くと難しく思えますが、基本は与えられたミッション(仕事)を作業までに分類して淡々とこなすことなんです。これができるとやることが明確なので無駄な仕事で一喜一憂しなくて済みますね。これができるようになるといくつかの作業スケジュールを整理整頓したくなります。整理整頓については以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

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